「異邦の騎士」に続き、島田荘司を読みました。 暗闇坂の人喰いの木 島田 荘司

あらすじ: 昔の刑場であり、さらし首もされていたという暗闇坂にそそり立つ、樹齢2千年の大楠。 ここを舞台に、太平洋戦争勃発時の1941年から1984年に渡る時代を描き、 更にスコットランドも、もう一つの舞台として描いた本格ミステリー。 屋根の上に跨った格好のまま死んでいたり、大楠に頭から食べられたような格好で 死んでいる謎を軸に、あるメロディーにこめられた暗号やダイイングメッセージ、 家の壁に塗り込められたはずの死体消失の謎等が絡みます。 これらが、何人もの人を食べたとか、幹の空洞に耳を当てると悲鳴が聞こえる等の 伝説を持つ大楠の描写とともに、怪奇趣味溢れる筆で描かれています。 読み終わった感想としては、物語としては面白かった。実際、最後まで飽きずに 読めました。でも、推理小説として見た場合には、「そりゃないだろ」的な解決が 多く、ちょっと不満の残る出来映えでした。 もう1冊、島田作品を続けて読むつもりですが、次は推理小説としての部分にも 期待したいです。
テーマ:推理小説・ミステリー - ジャンル:本・雑誌
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