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インソムニア |
見逃していたクリストファー・ノーラン監督作、「インソムニア」を観ました。
ロサンゼルスのベテラン警部ウィル(アル・パチーノ)は、猟奇殺人事件の行方を追ってアラスカに赴き、現地の新人刑事エリー(ヒラリー・スワンク)と共に捜査にあたるが、白夜の中不眠症に陥り、次第に精神のバランスを崩していく…。(アマゾンより)
久しぶりにアル・パチーノの冴えた演技を観られた気がする。ゴッドファーザーを始め 昔は好きだったのに、最近はなんか鬱陶しく感じてしまうことが多くて、敬遠してたけど 今作は良かった。アル・パチーノが良かった分、初の悪役に期待していたロビン・ウイリアムスは それほど印象に残らなかったけど。 ストーリー的にも、ノーラン監督だけに期待が非常に高く、そういう意味ではちょっと期待はずれ だったかな。白夜を背景に、罪の意識に苛まれ追い詰められてゆく男を描いた映画としては なかなかいいんだけど、やっぱりストーリー自体がもう少し手の込んだものであって欲しいと 思ってしまいます。 とはいえ、面白いか面白くないかで言えば、やっぱり面白かったんですけど。 あと観てないのは、デビュー作の「フォロウイング」だけ。観たいなー。 でも、近所のレンタル屋には無いんだよなー。
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パイレーツ・ロック |
パイレーツ・ロックを観ました。 ゴキゲンだぜー!イェーッ!!(古っ) 細かいことなんてどうでもいっか、ロックンロールがあれば。
966年、イギリス。皆が聴きたいのはポピュラー・ミュージック。でも、BBCラジオが流すのは1日45分だけ。そんな中、海の上から24時間ロックをかけるゴキゲンな海賊ラジオ局が現れた! 舞台はそんな海賊ラジオ局の船の上。高校を退学になった18歳の若者カールが、更生を望む母親の差し金でこの船に送り込まれる。ところが、そこは型破りな8人のDJたちと乗組員たちが大好きなレコードに囲まれ、自由を謳歌する楽園だった。
いや~、ロック好きにはたまらない映画でした。キンクスの「オールデイ・アンド・オール・オブ・ ザ・ナイト」でのっけから大興奮。その後も挙げだしたらきりがない、60年代ロックの 名曲たち。特にストーンズの「レッツ・スペンド・ザ・ナイト・トゥゲザー」がかかるシーンでは 思わず口ずさみ、身体も動き出すという感じで、最高でした。 深夜になると枕の下にラジオを置いて、ママに内緒で一人盛り上がるロック・キッズたち。 まったく同じ経験をしたわけではないけど、すごく共感して、いい感じでした。 海の上からロックを流し続けるDJたちも、それを支える裏方たちもみんな生き生きと 個性的で、あの中に入りたいと思わせるものがありました。 役者たちもみんなすごく良かったです。私の中のイメージとは正反対の役柄だった フィリップ・シーモア・ホフマンはさすがの演技力だったし。ビル・ナイも最高でした。 めちゃくちゃおしゃれな紳士でかつクレイジーなーロックンローラー的な雰囲気が 絶妙なバランスで成り立っていて、魅了されましたね。 ストーリー的にも細かなエピソードの積み重ね方が、「ラブ・アクチュアリー」(大好き!) の監督だけあって、すごくうまいし、SEX,DRUG,ROCK'N'ROLLということで、特に SEXに関する下世話なエピソードも多いんですが、個人的には嫌味無くすごく楽しめました。 童貞を捨てた直後の感想を2000万人に向かって言うなんて・・・。(笑)自分ならありえないけど 笑っちゃったし、不思議とそういうのもいいかもなんて思わせてしまう魅力が この映画にはありましたよ。 ロック好きには是非おすすめしたいし、そうじゃなくても明るく前向きな話が好きな人なら 楽しめるんじゃないかなと思います。
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第9地区 |
「第9地区」を観ました。 「何じゃコレ?変な映画」と思ったけど、面白かった。 未見の方は、先入観なしで観ることをおすすめします。
あるものはエイリアンによる侵略を恐れ、あるものは技術の革新的な発展がもたらされると期待したが、宇宙船はヨハネスブルグ上空に浮かんだまま、動こうとしない。 しびれを切らした南アフリカ政府は偵察隊を派遣。船内で彼らを待ち受けていたのは、弱り果てたエイリアンの群れだった。 彼らは故障した宇宙船に乗った難民に過ぎなかったのだ。
それから28年後、難民として生活するエイリアンと人間が暮らす共同居住区“第9地区”はスラムと化していた。 超国家機関MNUはエイリアンの強制移住を決定し、ヴィカスという男を現場責任者に指名する。 彼は立ち退きの通達をして回るうち、知らずに人類とエイリアンの歴史を変える大事件の引き金を引いてしまう―。(アマゾンより)
巨大な宇宙船の中にいたのは、弱り果てたエイリアン。で、そのエイリアンたちを難民として 隔離したらあっという間にハーレム化してしまった。という設定。よくこんなの思いつくなー。 設定もそうだし、序盤の展開もつかみどころのないムードで、変な映画だなーと思ってたら どんどん引き込まれていってしまいました。
舞台を南アフリカにしたことからも、エイリアンの隔離は人種差別(アパルトヘイト)に繋がるし、 人間の身勝手さ、恐ろしさも感じますね。自分たちと見た目違うからと難民キャンプみたいな ところに押し込めて、荒れてきたら隔離しちゃうみたいな感じで。と言っても、自分も 急にエビの大群がやってきたら隔離して欲しいと思いますけど。
ヴィカスの手に異変が起き、隔離病棟みたいなところに連れられてきたときの 医者や社長の口にする言葉の恐ろしいこと。ヴィカスにしたって、自分が助かるためなら 何をしてもいいのかと突っ込みたくなるくらい、派手にやりまくるし。 エイリアン親子の親の方が、すごく信頼できそうに見え、最後の言葉も信じられそうに 感じたのは私だけじゃないと思います。(笑)
この映画は低予算で作られたそうですが、全然そうは思いませんでした。ピーター・ジャクソンが プロデュースしてるからなのか分かりませんが、SFアクション的なところもある映画で 低予算なのに見応えある作品を作るセンスは素晴らしいと思いました。
ヴィカスを演じた役者もこれがデビュー作だそうで、驚きます。何というか素人くさいんですが それが妙にヴィカスという人物像に合ってる気がするんです。うまいなーと思いました。
ラストは色々想像してたんですが、意外とあっさり終わってしまったというか、でも その辺も良かったかなと思いました。
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ハート・ロッカー |
「ハート・ロッカー」を観ました。こういう映画を観るといつも思うんですが、 戦争って誰が何のためにやるんだろう?
彼らは、数え切れない命を救う。たった一つの命を懸けて-。 2004年夏。イラク、バグダッド郊外。 「ハート・ロッカー」(兵隊用語で「苦痛の極限地帯」「棺桶」を意味する)は 高度な専門テクニックと冷静沈着な判断力を求められる爆発物処理班の若き兵士3人を主人公に、彼らの38日間の任務を追った物語。(アマゾンより)
ドキュメンタリータッチのリアルな映像で、臨場感・緊迫感タップリの映画です。 常にどこから狙われているのか分からない状況の中で、いつ爆発するか分からない 爆弾の解体をし続ける。来る日も来る日もひたすらに・・・。 本当に息苦しい緊張感がずっと続く映画でした。
主人公のジェームスが何とも凄い男なんですよ。時に無謀としか思えないようなやり方で 解体処理した爆弾が800個以上。 まさに毎日が死と隣り合わせで、正気を保つのが難しい兵士もいるし、 兵士同士のふざけあいからあわや殺し合いに発展しそうなことまで あります。 何故彼らはこんなことをしなきゃならないんでしょう?イラク国民の安全の為なのに 時には彼らが標的となり、自爆テロに巻き込まれたりする。 こんな状況の中で、前半のジェームスはある意味、刺激を求めて解体作業を していたようなところがあったんだと思います。(勿論それだけでできることでは ないでしょうが) それが、徐々に変わっていった気がします。DVD売りの少年とのエピソード、 爆弾を巻かれた男とのエピソード等を通して、ジェームスの真摯な部分が 凄く伝わってくるし、この悲惨な世界の中で自分のやれることをしっかりやろうと いう気持ちが次第に強くなっていったんじゃないかなと思いました。
それにしても、戦争って一兵士や一市民のまったく知らないところで始まり、 最前線から遠く離れたところにいる人によって進められるものだと思います。 いたたまれないですね。
この映画は、緊迫感や臨場感はあるけど派手ではなく、声高に戦争反対を 唱える感じでもないけど、戦争の虚しさについて考えさせられる感じで良かったです。
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